剥がれない 200℃以下の硬化 表面改質処理
インターフェイスMAD処理は、弊社独自のプラズマ方式の表面改質処理です。
MAD処理によって、母材表面への増速拡散作用による硬化処理を行った結果、母材寸法のゆがみ、ひずみを起こさない200℃以下での低温処理で硬度を上げることに成功しました。
CrNコーティングやハードクロムメッキの上からMAD処理をかけることにより、更に表面改質が期待できます。
素材(合金)の表面部、内部構造を 再構築し、素材の持つ特性を 最大限に引き上げ、 硬度・離型性・耐食性を大幅に向上します!
表面改質だけで、硬度、撥水製、耐食性が向上
離型性向上
アモルファス層が形成された様子
耐食性向上
応用製品一覧
セラミック加工用切削工具
- ※セラミック粉の付着防止
- ※耐摩耗性の向上
- 今まで多数のコーティングを試したがMAD処理がベストマッチ
ステンレス曲げダイ
- ※耐摩耗性が向上
ポリアセタール樹脂金型
- ※CrN + MAD処理
- ※離型性と耐久性が向上
ステンレス 曲げパンチ
- ※MAD処理後にDLC
- ※母材硬度を上げDLCの性能向上
- ※DLCのみと比べ、寿命が3倍以上
セラミック用 パンチ
セラミック用 ダイ
- ※セラミック粉の付着防止
- ※耐摩耗性の向上
- ※2年間の仕様で問題無し
MAD処理の特徴
MAD処理は、特殊な表面改質で素材表面をアモルファス状態にします。
表面硬度の向上と撥水性(離型性)に効果があり、特にSKH材に最適です。
寸法変化を起こす事がありませんので、今まで表面処理が出来なかった精密部品や金型、
工具に是非おためし下さい。
生材にも効果があります。焼き入れや窒化処理の出来なかった金型も寸法変化無しで表面改質できます。
ビッカース硬度による比較
材質別 MAD処理 硬度上昇効果
スクラッチ試験・X線回折試験
左上スクラッチテストの比較試験の結果、SKH材の表面改質による硬度の上昇を確認。
MAD処理 SKH51 X線回折試験結果
X線回折により、SKH51の表面改質がなされ、アモルファス状態に変化したことが証明された。
MAD処理 Q&A
- Q-1. MAD処理とは何ですか?
- プラズマを使用し、電子衝撃法によって素材を改質させる処理です。
ショットピーニングの原理によって圧縮応力を高めますが、イオンの為、素材の変形はしません。 - Q-2. 増速拡散って何ですか?
- (増速)…イオン注入の原理で加速をかけているので増速といいます。
(拡散)…イオンが素材に衝突すると、当てられた素材の原子がさらに下の素材へ衝突し、
それが連鎖反応を起こして拡散します。 - Q-3. アルモファス構造ができるのはなぜですか?
- 原子構造をイオンで崩しているからです。
- Q-3. 処理にかかる時間はどのくらいですか?
- レベルによりますが、約3時間程です。
- Q-5. 処理温度は?
- 200℃以下です。
- Q-6. X線解析の表は何を表していますか?
- 結晶構造の場合、X線解析ではピークが現れますが、MAD処理した素材表面はピークが無いため、
非結晶体(アルモファス)であることを示しています。 - Q-7. スクラッチ試験表は何を表していますか?
- 素材の破壊音を拾ったデータです。MAD処理した場合素材表面はTiNの膜処理をした物と同じ動きを示しています。
- Q-8. ビッカーズ硬度(HV)とは何ですか?
- 素材にダイヤモンド圧子を押し込んで測った際の硬度です。この表では10gでの硬度を示しています。
SEMによるMAD処理断面
素材(合金)の粒界を無くす事により、粒界欠損・粒界欠損腐食等の
合金等の合金の欠点を補う事に成功しました。