BHC コーティング

高硬質膜 アルミ切削加工に抜群の効果

BHCは、弊社独自の特殊なプラズマ合成により開発された全く新しい薄膜です。
色調は、Darkblue〜Blackを示します。
また、密着強度はTiNと同様の強度を示し、摩擦係数もDLCより低くなっております。


bhc コーティングドリル
  • 色調:紺色〜黒色
  • 硬度:3000~6000HV
  • 膜厚:1.0μm
  • 摩擦係数:0.07
  • 耐熱温度:600℃
  • 密着強度:150N

BHCはその名が示すようにブルー色からきております。
開発途中で特殊な条件により青に発色したことから名付けられました。

bhc_blue_coating

アルミ切削加工(ドライ切削用), パンチ,ロール等(特殊条件により紺色可能)

切削チップ

切削チップ

パンチ 四角

パンチ 四角

ドリル

ドリル

ロール

ロール


ロックウェルDLC

他社DLC(倍率150倍)
膜は明らかに剥離
はじけ飛んでいる様に観察できる
密着力が低く膜が脆い

ロックウェルBHC

BHC(倍率200倍)
剥離は全くない
圧痕内部にクラックはあるが、
膜に靭性がありきれいに追従している様子


適用例1: 超硬ドリル刃径φ4.0 BHCコーティング

切削工具
超硬ドリル 刃径 φ4.0
被削材
B390及びR390(シリコン18%入り)
切削材
エマルジョン系(水溶性)
回転数
4000rpm
切削速度
52m
切削速度
52m

刃部で穴加工し、シャンクとの境目
テーパー部(刃付)でバリ取り

BHC超硬ドリル
比較グラフ

上記条件におけるアルミ切削テストデータです。
コーティング無しでは2000穴加工した時点で外径が細くなってしまい、穴径も規定寸法内に収まらない事があり、少なからず不良率がありました。また、再研磨さえ不可能でした。

BHCを行うことにより加工数は8000穴に達し、この時点で摩耗は膜のみのため、再研磨が可能になりました。
また穴径も8000穴目までほぼ一定寸法となり、不良率はゼロになりました。

さらに穴径が安定しているため、
工具交換時に加工機を調整する必要がなくなりました。


適用例2: φ6.0 超硬4枚刃エンドミル BHCコーティング

切削工具
φ6.0 超硬4枚刃エンドミル
被削材
アルミ押し出し材 (A6063-T5)

切削材
水溶性切削液使用
加工長
400mm
回転数

8,000rpm

周速
150m

送り速度
1,600mm/s
切込み量
0.2mm

仕上げ面に曇りなし

切削工具φ6 超硬4枚刃エンドミルBHC
切削工具φ6超硬4枚刃エンドミルBHCグラフ

右グラフは上記条件でアルミ切削をBHC処理品と処理なし品にてテストを行ったデータです。

コーティング無しでは500本加工した時点でバリが発生し、仕上げの為の後加工が必要でしたが、BHC処理品の場合、5000本加工後でもバリの発生や刃先のダレなどが見られませんでした。

処理なし品と比べ、約10倍以上の寿命があることが分かりました。